こんにちは。LeanPower Lab運営者の「Masa」です。
「そろそろ新しい自作PCを組みたいから、カッコいいPCケースが欲しい!でも、近所のホームセンターに行ったら売ってなかった…」あるいは、「ノートパソコンを衝撃から守るケースが欲しいんだけど、どこに行けば種類が豊富なんだろう?」
PCケースを探しているあなたは、今まさにこんな悩みを抱えているのではないでしょうか。実は「pc ケース どこに 売っ てる」という検索キーワードの裏側には、全く異なる2つのニーズが隠れています。そして、このニーズの違いを理解せずにお店に行くと、「求めていた商品が影も形もない」という悲劇が起きてしまうのです。
私自身も自作PCを始めたばかりの頃、サイズの合わないケースを買ってしまったり、通販で届いたガラスパネルが割れていたりと、数々の失敗を経験してきました。だからこそ、皆さんには同じ轍を踏んでほしくないんです。
この記事では、PCケース難民になりがちな皆さんのために、目的別の「正解ルート」を徹底的に解説します。
- あなたが探しているのは「自作PC用の箱」ですか?それとも「ノートPC用のバッグ」ですか?
- 実物を見て興奮したいなら、秋葉原や日本橋のどの店舗に行くべきか
- ネット通販の「送料無料」の裏に潜む、ガラス破損と返品トラブルのリスク
- 失敗してもダメージゼロ?専門店の「交換保証」という最強の保険
PCケースはどこに売ってる?目的別の正解ルート
冒頭でも触れましたが、PCケース探しで最も重要なのは「自分が欲しいPCケースの定義」を明確にすることです。ここを間違えると、どんなに探し回ってもゴールにはたどり着けません。まずは、それぞれの目的に合わせた「鉄板の購入ルート」をご紹介します。
カインズ等のホームセンターの取扱い
まず最初に、声を大にしてお伝えしたいことがあります。それは、「自作PC用のケース(筐体)は、カインズやコーナンといった一般的なホームセンターには99%売っていない」という事実です。
「えっ、でもカインズのオンラインショップで検索したら『PCケース』って出てきたよ?」と思われた方もいるかもしれませんね。確かに検索結果には出てきます。しかし、その画像よーく見てみてください。そこで売られているのは、フェルト生地やポリエステル素材で作られた、ノートパソコンやタブレットを収納するための「インナーケース」や「キャリングバッグ」ではありませんか?
言葉の定義の違いに注意
・一般市場(ホームセンター等)での「PCケース」:ノートPCを持ち運ぶための保護袋、スリーブケース。
・自作PC界隈での「PCケース」:マザーボードや電源ユニットを固定するための金属製の箱(PC Chassis)。
ホームセンターはあくまで「日用品」や「DIY資材」を扱う場所です。自作PC用のケースは、精密機器パーツの一部という扱いになるため、専門的な知識を持ったスタッフや、特殊な流通ルートが必要です。そのため、ドライバーやネジはホームセンターで買えても、それを組み込むための「PCケース本体」は置いていないのが普通なんです。
逆に言えば、あなたが「会社支給のノートPCを入れるクッション性のあるケースが欲しい」とか、「テレワーク用に周辺機器をまとめて収納できるバッグが欲しい」という目的であれば、ホームセンターは最高の選択肢になります。
カインズの「バッグインバッグ」や、コーナンの「LIFELEX インテリアPCケース」などは、安価でありながら収納ポケットが多く、非常に実用的です。文房具売り場やビジネス用品コーナーに行けば、サイズもデザインも豊富な種類から選ぶことができるでしょう。無印良品やロフト、東急ハンズなどもこちらのカテゴリーに入りますね。「PCケース」という言葉が指すものが、場所によってこれほど違うということを、まずはしっかりと認識しておいてください。
安い価格で買える通販サイトの注意点

近くにPCパーツショップがない地域にお住まいの方や、「とにかく1円でも安く手に入れたい!」という方にとって、Amazonや楽天市場、ヨドバシ.comといった大手ECサイトは無くてはならない存在です。
特にヨドバシ.comは、自作ユーザーの間でも評価が高いサイトの一つです。その最大の理由は、「全品日本全国送料無料」という神対応。PCケースのような大型商品は、通常であれば送料だけで1,000円〜2,000円かかってもおかしくありません。それが無料になるだけで、実質的な最安値になることも多いんですよね。また、在庫があれば「明日お届け」のようなスピード配送も魅力です。
しかし、通販には特有の、そしてかなり深刻なリスクが潜んでいることを知っておく必要があります。それは「配送事故」と「返品の難しさ」です。
リスク①:強化ガラスの粉砕
近年のPCケースは、サイドパネルに強化ガラスを採用した「魅せるケース」が主流です。強化ガラスは面への衝撃には強いですが、点への衝撃やねじれには弱く、配送中の振動や落下で粉々に割れて届くという事故が後を絶ちません。「箱を開けたらガラス片の山だった…」なんて、想像するだけでゾッとしますよね。
そしてさらに怖いのが、返品に関するルールです。皆さんは、ネット通販には法的な「クーリング・オフ制度」が適用されないことをご存知でしょうか?
国民生活センターのアドバイスにもある通り、通信販売にはクーリング・オフ制度はなく、各サイトが定めた「返品特約」に従うことになります。Amazonなどの大手サイトでは、「商品に不具合がない場合(サイズ間違いやイメージ違いなど)」の返品について、開封済みだと商品代金の50%しか返金されないという厳しいルールが設けられていることが一般的です。(出典:国民生活センター「通信販売はクーリング・オフできません(見守り情報)」)
PCケースの場合、実際にマザーボードを入れてみないと干渉するかどうかが分からないことも多く、「あ、入らなかった。返品しよう」と思った時には、すでに開封済み扱いとなり、半額の損失が確定してしまうのです。通販は便利ですが、こうした「自己責任」の重さが常につきまとう購入方法だと言えます。
秋葉原などの専門店なら実物が見れる
「通販のリスクは怖いし、やっぱり自分の目で見て確かめたい!」
そう思うなら、やはりPCパーツ専門店に足を運ぶのが一番です。特に「聖地」と呼ばれるエリアには、通販画面では絶対に分からない情報が溢れています。
東京・秋葉原にある「TSUKUMO eX. computer」は、自作PCユーザーなら一度は訪れたい殿堂です。黒いビル全体がPCパーツで埋め尽くされており、特にPCケースの展示数は圧巻の一言。ミドルタワーからフルタワー、コンパクトなMini-ITXケースまで、所狭しと並べられています。
実物を見るメリットは、単に「大きさを確認できる」だけではありません。
- 質感の確認:スチールやアルミの表面加工、プラスチック部分の安っぽくないか等の質感。
- ガラスの透過率:スモークガラスなのかクリアガラスなのかで、内部のLEDパーツの見え方が全く違います。
- 裏配線スペース:ケースの裏側にどれくらいケーブルを隠すスペースがあるか。これは組みやすさに直結する重要ポイントですが、スペック表にはあまり載っていません。
- エアフローのイメージ:実際にファンがどこに付いていて、どこから吸気するのかを立体的に把握できます。
また、大阪の日本橋(でんでんタウン)にある「ドスパラなんば店」や「ツクモなんば店」も、リニューアルを経て売り場面積を拡大しており、非常に見応えがあります。店員さんも知識豊富な猛者ばかりなので、「このRTX 4090グラボ、このケースに入りますかね?」と相談すれば、即座に回答してくれたり、メジャーを持ってきて実測してくれたりします。
専門店に行くと、「ネットで見ていいなと思っていたケースが、実物を見たら意外とチープだった」とか、逆に「ノーマークだったケースがめちゃくちゃカッコよくて一目惚れした」なんて出会いが必ずあります。この体験こそが、リアル店舗で買う最大の醍醐味なんですよね。
おしゃれなケースが見つかる販売店

最近の自作PC界隈は、空前の「おしゃれブーム」です。かつてのような「黒くてゴツい箱」だけでなく、インテリアとして部屋に置きたくなるような洗練されたデザインのケースが増えています。
特に注目なのが、「ピラーレスデザイン」と呼ばれるタイプ。これはケースの前面と側面の間に支柱(ピラー)がなく、まるで水槽のように中身がパノラマで見渡せるケースです。HYTEのY60やNZXTのH9などが火付け役となり、今や多くのメーカーが追随しています。また、デスク周りを白一色で統一する「ホワイト構成」も大人気で、真っ白なケースの需要が高まっています。
こうしたトレンド系のおしゃれケースを探すなら、ソフマップやビックカメラのPCパーツコーナーが意外な穴場です。特にソフマップは、ゲーミングデバイスやeSports向けの展開に力を入れており、「映える」PC環境の提案が非常に上手です。
店内では、実際にLEDファンを光らせた状態のデモ機が多く展示されています。「自分の部屋に置いたらどんな風に光るのかな?」というイメージが湧きやすいですし、LEDの発色(RGBの滑らかさなど)も確認できます。Webの画像はプロが撮影して加工している場合もあるので、微妙な色味の違い(例えばホワイトの色味が青っぽいのかクリーム色っぽいのか)を確認するためにも、デザイン重視派こそ店舗でのチェックをおすすめします。
店舗からの持ち帰りは電車だと大変
さて、店舗でお気に入りのケースを見つけて購入!と気分が高揚しているあなたに、現実的な忠告をさせてください。そのPCケース、どうやって家まで持って帰りますか?
「たかだかPCの箱でしょ?手で持って帰れるよ」と甘く見ていると、痛い目を見ます。一般的なミドルタワーケース(ATX)の外箱サイズは、およそ「幅30cm × 奥行55cm × 高さ60cm」くらいあります。これだけでも相当な大きさですが、問題は「取っ手がない(または持ちにくい)」ことと、「重さ」です。
ケース本体だけで10kg前後、梱包材を含めると12〜13kgになることも珍しくありません。さらにガラスパネル搭載モデルだと重量は増します。この巨大なダンボール箱を抱えて、駅の自動改札を通るのは至難の業です。幅がギリギリで引っかかったり、階段の上り下りで腕がパンパンになったり…。何より、満員電車の中で巨大な箱を抱えていると、周囲からの冷ややかな視線が刺さり、精神的にも削られます。
| 移動手段 | 難易度 | アドバイス |
|---|---|---|
| 電車(手持ち) | ★★★(激難) | 正直おすすめしません。翌日の筋肉痛と、移動中のガラス破損リスクを覚悟してください。 |
| 電車(キャリー) | ★★☆(普通) | キャリーカートとゴムバンドを持参すれば現実的。ただし改札やエレベーター探しは必須。 |
| 車 | ★☆☆(快適) | 最も安全。ただし駐車場代がかかるのと、トランク内で暴れないよう固定が必要。 |
| 配送依頼 | ★☆☆(快適) | 店舗から発送してもらう方法。送料はかかるが、リスクと労力を考えれば安い投資。 |
もし電車で買いに行く予定なら、せめてホームセンターでしっかりした「キャリーカート」を買って持参しましょう。あるいは、数千円の送料を払ってでも、店舗から配送をお願いするのが賢明です。家に帰るまでがPCケース選びですよ。
失敗しないPCケースがどこに売ってるか解説
ここまでは「場所」の話をしてきましたが、ここからは「選び方」と「サービス」の話です。PCケースは物理的な制約が多いパーツなので、ただ買える場所に行けばいいというわけではありません。「失敗しないための保険」がかけられるお店を選ぶことが、結果的に満足度を高める秘訣なんです。
サイズ選びで失敗しないための規格

「買ったケースにマザーボードが入らなかった!」というのは、自作PC初心者がやりがちな失敗ランキングの堂々1位です。これを防ぐためには、フォームファクタ(規格)について正しく理解しておく必要があります。
主要な規格は以下の3つです。
- ATX(ミドルタワー・フルタワー)
- 最も一般的で、拡張性が高い標準サイズ。
- マザーボードのサイズ:305mm × 244mm
- 初心者におすすめ。内部スペースが広いので組み立てやすく、配線もしやすい。
- Micro-ATX(ミニタワー)
- ATXより縦に短いコンパクトサイズ。
- マザーボードのサイズ:244mm × 244mm
- 省スペースと拡張性のバランスが良い。パソコン工房などで専用カテゴリがあり探しやすい。
- Mini-ITX
- サイコロのような超小型サイズ。
- マザーボードのサイズ:170mm × 170mm
- 上級者向け。パーツの干渉が激しく、組み立ての難易度が非常に高い。
しかし、注意すべきはマザーボードのサイズだけではありません。むしろ最近のトラブルの原因は「グラフィックボードの長さ」と「CPUクーラーの高さ」にあります。
最新のハイエンドグラフィックボード(RTX 4080/4090など)は、長さが350mmを超える巨大なものもあります。古いケースや小型ケースだと、物理的に入らないことが多々あります。また、「空冷CPUクーラー」も高性能なものは高さが160mm以上あり、ケースの幅が足りずにサイドパネルが閉まらない…なんてことも。
スペック表の「最大GPU長(Max GPU Length)」と「最大CPUクーラー高(Max CPU Cooler Height)」を確認するのは必須です。専門店なら、POPに「GPU 330mmまで対応!」とデカデカと書いてくれているので、こうした見落としを防ぎやすいのもメリットですね。
中古ショップで掘り出し物を探す
予算を抑えたい方にとって、中古ショップは宝の山に見えるかもしれません。確かに、定価2万円の高級ケースが半額以下で売られていることもあります。
秋葉原や日本橋にある「ドスパラ(中古フロア)」や「PCコンフル」、「じゃんぱら」などが有名ですね。PCケースはCPUやメモリと違って電子的な故障が少ない(単なる箱なので)ため、中古でも十分に使える可能性が高いパーツではあります。
ただし、中古ケースには特有のリスクがあります。
中古ケースのチェックポイント
- 付属品の欠品:マザーボードを固定する「スペーサー」や「専用ネジ」が足りないことがよくあります。これらは規格品でない場合もあり、入手困難なことも。
- ファンの消耗:付属のケースファンから「カタカタ」という異音がする場合があります。
- ニオイ:前の持ち主が喫煙者だった場合、ファンやフィルターにタバコのヤニやニオイが染み付いていることがあります。これは掃除してもなかなか取れません。
- I/Oポートの接触不良:前面のUSB端子やイヤホンジャックが接触不良で使えないことがあります。
「ネジが足りなければ自分でホームセンターで調達できる」「ファンは手持ちのものに交換するから問題ない」といった、ある程度のスキルと予備パーツを持っている中級者以上の方には、中古ショップは非常におすすめです。逆に完全な初心者は、付属品が全て揃っている新品を買う方が無難でしょう。
自作PC向けの交換保証がある店舗
私がこの記事で最も強くおすすめしたいのが、「独自の交換保証サービス」を提供している専門店での購入です。
例えば、ツクモ(TSUKUMO)には「ツクモ交換保証」という最強のサービスがあります。これは、商品購入時に数百円〜数千円(価格に応じた掛け金)を支払って加入することで、購入から1ヶ月以内であれば、「理由を問わず」別の商品への差額交換が可能になるというものです。
この「理由を問わず」というのが凄まじいポイントです。
- 「ケースを買って家で組んでみたら、グラボが5mm長くて入らなかった…」(物理干渉)
- 「組み立ててみたけど、思ったよりファンの音がうるさくて気に入らない」(性能不満)
- 「白を買ったけど、やっぱり黒の方が部屋に合う気がしてきた」(自己都合)
通常の量販店やAmazonなら、これらは全て「お客様都合」として返品不可、あるいは大幅な減額対象になります。しかしツクモの交換保証に入っていれば、これら全ての理由で、購入金額の100%を下取りとして別のケースに買い換えることができるのです。
PCケースは「実際に組んでみないと分からないトラブル」が非常に多いパーツです。数百円の掛け金で、数万円のケースが無駄になるリスクをゼロにできると考えれば、これほどコスパの良い保険はありません。「安心を買う」という意味で、専門店での購入は非常に合理的だと私は断言します。
おすすめの購入ルートをタイプ別に提案

ここまで様々な情報をお伝えしてきましたが、情報量が多すぎて迷ってしまった方もいるかもしれません。最後に、あなたのタイプや状況に合わせた「最適解」を整理しておきましょう。
| あなたのタイプ | おすすめの購入場所 | 選定理由 |
|---|---|---|
| 自作PC初心者 絶対に失敗したくない人 |
ツクモ、パソコン工房 (実店舗またはWeb) |
「交換保証」が使えるのが最大の強み。サイズ間違いや干渉トラブルが起きても、金銭的なダメージを最小限に抑えられます。店員さんのサポートも手厚い。 |
| とにかく安く買いたい すぐに欲しい人 |
ヨドバシ.com、Amazon | 送料無料と配送スピードは正義。ただし、到着時のガラス破損確認は必須。返品ポリシーのリスクを理解した上で利用しましょう。 |
| 実物を見て選びたい デザイン重視派 |
秋葉原・日本橋の専門店 (TSUKUMO eX.、ドスパラ等) |
Web画像では伝わらない質感や、LEDの光り方を確認できます。ピラーレスなどの最新トレンドケースを探すならここ一択。 |
| ノートPC用の ケースが欲しい人 |
カインズ、コーナン 一般家電量販店 |
PCパーツショップに行く必要はありません。ホームセンターの事務用品コーナーや、家電量販店のサプライ品売り場が正解です。 |
自分のスキルレベルや重視するポイント(価格なのか、安心なのか、実物確認なのか)に合わせて、ベストな購入場所を選んでくださいね。
PCケースがどこに売ってるかの総まとめ
今回は「pc ケース どこに 売っ てる」という疑問に対して、自作PC向けとノートPC向け、それぞれの視点から徹底的に解説してきました。
結論として、自作PC用のケースを探しているなら、近所のホームセンターではなく、「専門店(ツクモ、ドスパラ、パソコン工房など)」を目指すべきです。ネット通販の利便性も捨てがたいですが、ガラスパネルの破損リスクや、万が一の時の返品ポリシーの厳しさを考慮すると、特に初心者の方は「交換保証のある専門店」で購入するのが、結果的に一番安心で、満足度の高い買い物になるはずです。
PCケースは、一度組んだら数年は使い続ける「PCの顔」となる重要なパーツです。妥協して適当なものを買うのではなく、信頼できるお店で、納得のいく一台を見つけてください。この記事が、あなたの理想のPC環境作りの第一歩になれば嬉しいです。
